【新しい金融形態?】分散型金融「DeFi」

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分散型金融?

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新しい形の金融システムの事です

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この記事を読むとわかること!

・DeFiについてわかる
・DeFiの始め方がわかる
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 DeFi(Decentralized Finance、分散型金融)は、ブロックチェーン技術を活用し、金融サービスを分散化する新しいシステムです。従来の中央集権的な金融機関を介さずに、ピアツーピア(P2P)で金融取引を行うことが可能で、金融システムに大きな革新をもたらしています。具体的には、DeFiはスマートコントラクトと呼ばれる自己実行型契約を使用して、取引を自動化し、信頼性を向上させます。これにより、銀行や仲介業者を介さずに貸し借りや取引が行えるため、コスト削減や取引のスピードアップが実現します。

 本記事では、まずDeFiの基本概念について説明し、その仕組みを理解します。次に、DeFiの主要なアプリケーションとして、分散型取引所(DEX)、貸付プラットフォーム、ステーブルコインなどを紹介します。また、DeFiのメリットとリスクについても詳しく解説し、安全に利用するためのポイントを押さえます。さらに、DeFiを始めるための具体的な手順やツールについても説明します。最後に、DeFiの未来展望と今後の可能性について考察し、この技術がどのように進化していくのかを探ります。

 DeFiはまだ新しい分野であり、多くの可能性と課題が存在します。しかし、その革新的なアプローチは、既存の金融システムを大きく変える可能性を秘めています。この記事を通じて、DeFiの基本から応用、そして未来までを総合的に理解し、このエキサイティングな新しい金融の世界に一歩踏み出してみましょう。

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目次

DeFiの基本

DeFiとは何か

 DeFiは「Decentralized Finance」の略で、ブロックチェーン技術を活用して分散型の金融サービスを提供することを指します。従来の金融機関を介さずに、誰でもアクセスできる金融エコシステムを構築することを目指しています。DeFiの主な特徴は以下の通りです。

1. 中央集権的な管理の排除
 従来の金融システムでは、銀行や証券会社などの中央集権的な機関が取引や資産の管理を行います。しかし、DeFiではスマートコントラクトを使用して取引を自動化し、信頼性を高めます。これにより、仲介業者を介さずに直接取引が行えるため、手数料の削減や取引のスピードアップが可能です。

2. オープンでアクセス可能なシステム
 DeFiは誰でもアクセスできるオープンな金融システムを提供します。インターネット接続があれば、世界中のどこからでも金融サービスにアクセスでき、銀行口座やクレジットスコアに依存しない金融包摂を実現します。これにより、従来の金融システムではサービスを受けられなかった人々にも金融サービスを提供できます。

3. セキュリティと透明性
 DeFiはブロックチェーン技術を基盤としているため、すべての取引は公開され、透明性が確保されます。また、分散型ネットワークにより、データの改ざんや不正アクセスが困難となり、高いセキュリティを提供します。

4. イノベーションと多様性
 DeFiエコシステムは急速に成長しており、様々な新しい金融商品やサービスが開発されています。分散型取引所(DEX)、貸付プラットフォーム、ステーブルコイン、予測市場など、多岐にわたるアプリケーションが存在し、従来の金融システムにはない柔軟性と多様性を提供します。

 このように、DeFiは従来の金融システムに革新をもたらし、よりオープンでアクセス可能な金融エコシステムを提供することを目指しています。

中央集権型金融と分散型金融の違い

 中央集権型金融(CeFi)と分散型金融(DeFi)は、金融取引や資産管理の方法において根本的に異なります。それぞれの特徴を以下に詳しく説明します。

中央集権型金融(CeFi)

 中央集権型金融(CeFi)では、銀行や金融機関が仲介役を務め、取引や資産管理を行います。CeFiの特徴は以下の通りです。

  1. 仲介者の存在
    銀行や証券会社などの中央集権的な機関が、取引の承認や資産の管理を行います。これにより、信頼性や安全性が確保されますが、手数料や取引時間がかかることがあります。

  2. 規制と監督
    中央集権的な金融機関は、政府や規制当局の監督下にあります。これにより、消費者保護や市場の安定性が保たれますが、規制の厳しさや手続きの煩雑さが伴います。

  3. 限定されたアクセス
    CeFiシステムは、銀行口座やクレジットスコアを持つ人々が主に利用します。これにより、一部の人々は金融サービスへのアクセスが制限されることがあります。

分散型金融(DeFi)

 一方、分散型金融(DeFi)は、スマートコントラクトを利用して仲介者なしでピアツーピア(P2P)の取引を可能にします。DeFiの特徴は以下の通りです。

  1. 仲介者の排除
    スマートコントラクトを使用して取引を自動化し、中央集権的な機関を排除します。これにより、取引の透明性が向上し、手数料が削減されます。

  2. オープンアクセス
    DeFiはインターネット接続があれば誰でもアクセス可能です。銀行口座やクレジットスコアに依存せず、金融包摂を実現します。

  3. 透明性と効率性
    すべての取引はブロックチェーン上で公開され、透明性が確保されます。また、スマートコントラクトにより取引が自動化されるため、効率性が大幅に向上します。

CeFiとDeFiの比較

 中央集権型金融(CeFi)は信頼性や安全性が高く、規制の下で運営されるため、伝統的な金融システムで多くの人に利用されています。一方、分散型金融(DeFi)は、仲介者を排除し、オープンで透明な取引を可能にする新しいアプローチです。これにより、取引の効率性が向上し、より多くの人々が金融サービスにアクセスできるようになります。

 CeFiとDeFiはそれぞれの利点と課題を持っており、利用者のニーズや状況に応じて適切な選択が求められます。

スマートコントラクトの役割

 スマートコントラクトは、条件が満たされると自動的に実行されるプログラムです。DeFiにおいては、貸付や取引、保険契約などの金融サービスを自動化し、仲介者なしで信頼性の高い取引を実現します。スマートコントラクトの役割とその重要性を以下に詳しく説明します。

1. 自動化と効率性の向上
 スマートコントラクトは、プログラムされた条件が満たされると自動的に実行されます。これにより、手動での確認や承認が不要となり、取引が迅速かつ効率的に行われます。たとえば、貸付プラットフォームでは、借り手が必要な担保を提供すると、自動的に資金が貸し出される仕組みが実現します。

2. 信頼性の確保
 スマートコントラクトはブロックチェーン上に記録され、改ざんが極めて困難です。これにより、取引の透明性と信頼性が確保されます。仲介者が不要なため、第三者に対する信頼も必要ありません。すべての取引履歴が公開されているため、不正行為が発見されやすくなります。

3. コスト削減
 仲介者が存在しないため、スマートコントラクトを使用することで取引コストが大幅に削減されます。従来の金融システムでは、銀行や証券会社などの仲介者に手数料を支払う必要がありますが、スマートコントラクトはその必要がありません。これにより、利用者はより安価に金融サービスを利用できます。

4. 柔軟性と拡張性
 スマートコントラクトはさまざまな金融サービスに適用可能です。貸付、取引、保険、予測市場など、多岐にわたる分野で利用されており、DeFiのエコシステムを拡張する重要な役割を果たしています。新しいサービスやプロジェクトが容易に開発され、実装されるため、DeFiは急速に進化し続けています。

 このように、スマートコントラクトはDeFiの基盤技術として重要な役割を果たしており、金融サービスの自動化と効率化を実現しています。

DeFiの主要なアプリケーション

分散型取引所(DEX)

 分散型取引所(DEX)は、中央管理者なしで暗号資産の取引を行うプラットフォームです。ユーザーは自分のウォレットを直接接続し、他のユーザーとピアツーピア(P2P)で取引を行います。これにより、取引の透明性とセキュリティが向上し、従来の中央集権型取引所(CEX)とは異なる利点を提供します。UniswapやSushiSwapが代表的な例です。

1. 中央管理者の排除
 DEXでは中央管理者が存在しないため、取引がスマートコントラクトによって自動化されます。これにより、ユーザーは自分の資産を完全に管理し、取引の透明性が確保されます。取引の記録はすべてブロックチェーン上に公開され、改ざんが非常に困難です。

2. 自分のウォレットを直接接続
 ユーザーは自分のウォレットをDEXに直接接続することで取引を行います。これにより、中央集権型取引所に資産を預ける必要がなく、ハッキングリスクを大幅に減少させます。また、取引がウォレット間で直接行われるため、迅速で効率的な取引が可能です。

3. ピアツーピアの取引
 DEXはピアツーピアの取引を実現します。ユーザー同士が直接取引を行うため、仲介者が不要となり、手数料が削減されます。また、取引が自動化されているため、取引のスピードも向上します。

4. 代表的なDEXの例

  • Uniswap: Uniswapは、自動マーケットメーカー(AMM)を採用した代表的なDEXです。ユーザーは流動性プールに資産を提供し、その対価として取引手数料の一部を受け取ることができます。取引価格はプール内の資産のバランスによって決定されます。

  • SushiSwap: SushiSwapもUniswapと同様のAMMモデルを採用していますが、独自の特徴として、SUSHIトークンを報酬として提供しています。SUSHIトークンの保有者は、取引手数料の一部を受け取ることができます。

5. 利点と課題
 DEXの主な利点は、取引の透明性とセキュリティ、取引手数料の削減、そしてユーザーが自分の資産を完全に管理できることです。しかし、一方で課題も存在します。取引速度や手数料は、ブロックチェーンの混雑状況によって影響を受けることがあり、大規模な取引には向かない場合があります。また、スマートコントラクトの脆弱性が発見された場合、セキュリティリスクが生じる可能性もあります。


 分散型取引所(DEX)は、中央管理者を排除し、ピアツーピアで取引を行うプラットフォームとして、暗号資産取引の新しい形を提供しています。UniswapやSushiSwapなどの代表的なDEXは、その利便性とセキュリティで多くのユーザーに支持されています。

レンディングプラットフォーム

 レンディングプラットフォームは、ユーザーが暗号資産を貸し出して利息を得たり、担保を提供して資産を借り入れたりできるDeFiの重要なアプリケーションの一つです。AaveやCompoundがこの分野で有名です。これらのプラットフォームは、スマートコントラクトを利用して貸付と借入を自動化し、効率的かつ安全な金融取引を実現しています。

1. ユーザーの貸し出しと利息の獲得
 ユーザーはレンディングプラットフォームに暗号資産を預けることで、利息を得ることができます。預けられた資産は、借り手に貸し出され、その利息が貸し手に分配されます。プラットフォームによって提供される利率は市場の需要と供給によって変動します。

2. 借り手の担保提供と借入
 借り手は資産を借り入れるために、通常借りる資産価値以上の担保を提供する必要があります。これにより、貸し手のリスクを軽減します。借り手が返済を怠った場合、担保が清算されて貸し手に返済される仕組みが整っています。

3. 代表的なレンディングプラットフォーム

  • Aave: Aaveは多様な暗号資産を貸し出しと借り入れのために提供するプラットフォームです。特徴として、フラッシュローンと呼ばれる担保なしの短期借入が可能であり、これによりトレーダーやデベロッパーに柔軟な取引機会を提供します。

  • Compound: Compoundは、ユーザーが暗号資産を預けて利息を得ることができる市場を提供します。利率はリアルタイムで計算され、ユーザーはいつでも資産を引き出すことができます。Compoundのプロトコルは、利息を自動的に計算して分配するため、ユーザーにとって使いやすいプラットフォームとなっています。

4. 利便性と安全性
 レンディングプラットフォームはスマートコントラクトを使用するため、取引が自動化され、透明性が確保されます。貸し手と借り手は仲介者を介さずに直接取引を行うことができるため、手数料が削減されます。また、担保の提供により、貸し手のリスクが軽減されるため、安全性が高まります。

5. リスクと注意点
 レンディングプラットフォームにはいくつかのリスクも存在します。スマートコントラクトの脆弱性が発見された場合、システム全体がリスクにさらされる可能性があります。また、暗号資産の価格変動によって担保の価値が急落するリスクもあります。そのため、利用者はプラットフォームのセキュリティと市場の動向を常に監視することが重要です。


 レンディングプラットフォームは、ユーザーにとって効率的で利便性の高い資産運用の方法を提供します。AaveやCompoundなどの代表的なプラットフォームは、スマートコントラクトを活用して貸し出しと借り入れを自動化し、透明性と安全性を確保しています。

ステーブルコイン

 ステーブルコインは、価格が安定している暗号資産で、法定通貨やその他の資産に価値が連動しています。DeFiにおいては、取引や資産保管の際に価格変動リステーブルコインは、価格が安定している暗号資産で、法定通貨やその他の資産に価値が連動しています。DeFiにおいては、取引や資産保管の際に価格変動リスクを避けるために広く利用されています。USDTやDAIが代表的なステーブルコインです。ここでは、ステーブルコインの種類、利点、および代表的な例について詳しく説明します。

1. ステーブルコインの種類

 ステーブルコインは、その価値を安定させるために異なるメカニズムを使用します。主な種類は以下の通りです。

  • 法定通貨担保型ステーブルコイン
    これは、米ドルやユーロなどの法定通貨に価値が連動するステーブルコインです。発行者は、発行したステーブルコインの価値に相当する法定通貨を銀行に預け入れることで価値を担保します。USDT(Tether)がその代表例です。

  • 暗号資産担保型ステーブルコイン
    暗号資産を担保にして価値を安定させるステーブルコインです。担保として預けられる暗号資産は通常、ステーブルコインの発行量よりも多くなっています。これにより、暗号資産の価格変動リスクを軽減します。DAI(MakerDAO)がその代表例です。

  • 無担保(アルゴリズム型)ステーブルコイン
    担保を持たずにアルゴリズムを使用して供給量を調整することで価値を安定させるステーブルコインです。アルゴリズムは需要と供給に応じてステーブルコインの発行量を調整し、価格を安定させます。Ampleforth(AMPL)がその例です。

2. ステーブルコインの利点

  • 価格の安定性
    ステーブルコインは法定通貨や資産に価値が連動しているため、価格の安定性が高く、暗号資産のボラティリティを避けることができます。

  • 取引の利便性
    ステーブルコインは、暗号資産の取引において法定通貨の代替として利用されることが多く、取引の際の価値変動リスクを回避できます。

  • 送金の効率性
    ステーブルコインは、国際送金においても利用され、送金手数料の削減や送金速度の向上を実現します。

3. 代表的なステーブルコインの例

  • USDT(Tether)
    USDTは、最も広く利用されている法定通貨担保型ステーブルコインです。1 USDTは常に1米ドルと等価であることを目指しており、取引所やウォレットサービスで広く受け入れられています。

  • DAI(MakerDAO)
    DAIは、暗号資産担保型のステーブルコインで、Ethereumブロックチェーン上に構築されています。ユーザーはETHを担保にDAIを発行でき、その価値は1米ドルに連動しています。DAIのシステムは分散型で、スマートコントラクトによって運営されています。

 ステーブルコインは、DeFiエコシステムにおいて重要な役割を果たしています。価格の安定性を提供することで、取引や資産保管の際に価格変動リスクを回避する手段として利用されています。USDTやDAIなどの代表的なステーブルコインは、DeFiユーザーにとって便利で信頼性の高い資産となっています。

流動性マイニングとイールドファーミング

 流動性マイニングとイールドファーミングは、ユーザーが流動性を提供することで報酬を得る手法です。これらはDeFiの成長を支える重要な要素であり、ユーザーは自身の資産を活用して収益を得ることができます。以下に、流動性マイニングとイールドファーミングの仕組み、利点、および代表的な例を詳しく説明します。

1. 流動性マイニング

 流動性マイニングは、ユーザーが資産を流動性プールに預けることで報酬を得るプロセスです。流動性プールは、分散型取引所(DEX)での取引を支えるための資金源として機能します。以下にその仕組みを説明します。

  • 仕組み
    ユーザーは自身の暗号資産を流動性プールに預け入れます。プール内の資産は、取引の際に使用され、取引手数料がプールに貯まります。これにより、プールに資産を提供したユーザーは、取引手数料の一部を報酬として受け取ります。

  • 利点
    流動性マイニングは、取引の流動性を高めるだけでなく、ユーザーにとっても安定した収益源となります。取引手数料はプール内のすべての流動性提供者に分配されるため、ユーザーは預け入れた資産に対して継続的な収益を得ることができます。

2. イールドファーミング

 イールドファーミングは、ユーザーが異なるDeFiプラットフォームに資産を預け入れ、最高のリターンを狙う手法です。流動性マイニングの一種とも言えますが、より複雑な戦略が含まれることが多いです。

  • 仕組み
    ユーザーは資産を特定のプラットフォームに預け入れ、その見返りとしてプラットフォームのネイティブトークンやその他の報酬を受け取ります。ユーザーは複数のプラットフォームを利用してリターンを最大化するため、頻繁に資産を移動させることがあります。

  • 利点
    イールドファーミングは、高利回りを狙う投資家にとって魅力的です。新しいプロジェクトやプラットフォームが流動性を確保するために高い報酬を提供することが多く、早期に参加することで高いリターンを得る可能性があります。

3. 代表的なプラットフォーム

  • Uniswap
    Uniswapは、流動性マイニングの代表的なプラットフォームの一つです。ユーザーはETHやその他のトークンを流動性プールに預け、取引手数料の一部を報酬として受け取ります。

  • Compound
    Compoundでは、ユーザーが暗号資産を預け入れ、利息を得ることができます。また、流動性提供者には、CompoundのネイティブトークンであるCOMPトークンが報酬として付与されます。

  • Yearn.Finance
    Yearn.Financeは、複数のDeFiプラットフォームを統合し、ユーザーに最適なイールドファーミング戦略を提供します。ユーザーはYearnのプロトコルに資産を預け、プロトコルが自動的に最も高いリターンを提供するプラットフォームに資産を配置します。

4. リスクと注意点

 流動性マイニングとイールドファーミングにはリスクも伴います。主なリスクとして、スマートコントラクトのバグやハッキング、流動性プール内の資産価格の急激な変動(インパーマネントロス)などが挙げられます。また、高利回りを提供する新しいプラットフォームには詐欺のリスクも存在するため、利用者は慎重なリサーチが必要です。

 流動性マイニングとイールドファーミングは、ユーザーが自身の資産を活用して収益を得るための効果的な手段です。これらの手法はDeFiエコシステムの成長を支え、ユーザーに新たな投資機会を提供します。しかし、リスクも存在するため、適切なリサーチとリスク管理が重要です。

保険プロトコル

 保険プロトコルは、スマートコントラクトを利用して保険サービスを提供するDeFiの重要なアプリケーションの一つです。ユーザーは特定のリスクに対する保険を購入し、実際に損害が発生した場合に補償を受けることができます。Nexus Mutualなどが代表的な保険プロトコルです。ここでは、保険プロトコルの仕組み、利点、および代表的な例について詳しく説明します。

1. 保険プロトコルの仕組み

 保険プロトコルは、従来の保険会社とは異なり、スマートコントラクトを利用して保険契約の管理と支払いを自動化します。以下にその基本的な仕組みを説明します。

  • 保険の購入
    ユーザーは保険プロトコル上で特定のリスクに対する保険を購入します。たとえば、スマートコントラクトのバグによる資金損失や取引所のハッキングに対する保険などが提供されます。

  • プレミアムの支払い
    ユーザーは保険料(プレミアム)を支払います。このプレミアムは、保険プールに集められ、将来的な補償支払いのために使用されます。

  • 補償の申請と支払い
    実際に損害が発生した場合、ユーザーは保険プロトコルを通じて補償を申請します。スマートコントラクトが申請を自動的に評価し、条件が満たされている場合に補償金が支払われます。

2. 保険プロトコルの利点

  • 自動化と効率化
    スマートコントラクトによって保険契約の管理と支払いが自動化されるため、手続きが迅速かつ効率的です。保険金の支払いが迅速に行われるため、ユーザーは迅速に補償を受けることができます。

  • 透明性と信頼性
    保険プロトコルはブロックチェーン技術を基盤としているため、すべての取引と保険契約は公開され、透明性が確保されます。また、スマートコントラクトによって条件が自動的に評価されるため、信頼性も高まります。

  • アクセスの容易さ
    DeFiの保険プロトコルは、世界中の誰でもインターネットを通じてアクセス可能です。これにより、伝統的な保険サービスにアクセスできない地域の人々にも保険サービスを提供することができます。

3. 代表的な保険プロトコル

  • Nexus Mutual
    Nexus Mutualは、Ethereumブロックチェーン上に構築された分散型保険プロトコルです。ユーザーはスマートコントラクトのバグやハッキングに対する保険を購入でき、Nexus MutualのネイティブトークンであるNXMを使用してプレミアムを支払います。

  • Cover Protocol
    Cover Protocolは、様々なDeFiプロジェクトに対する保険を提供するプラットフォームです。ユーザーは特定のリスクに対する保険を購入し、リスクが発生した場合に補償を受けることができます。

4. リスクと注意点

 保険プロトコルにはいくつかのリスクも存在します。スマートコントラクトの脆弱性やプラットフォームの運営リスク、保険プールの資金不足などが考えられます。ユーザーは保険プロトコルを利用する前に、プロジェクトの信頼性やセキュリティ対策を十分に調査することが重要です。

 保険プロトコルは、スマートコントラクトを利用して保険サービスを提供する新しい形態の保険です。Nexus MutualやCover Protocolなどのプラットフォームは、DeFiエコシステムにおいて重要な役割を果たしており、ユーザーに効率的で透明性の高い保険サービスを提供しています。

DeFiのメリット

金融サービスへのアクセスの拡大

DeFiは、銀行口座を持たない人々にも金融サービスを提供し、グローバルな金融包摂を促進します。インターネット接続さえあれば、誰でも利用可能です。この点について詳しく説明します。

1. 銀行口座を持たない人々へのアクセス

 世界には銀行口座を持たない人々が約17億人存在すると推定されています。これらの人々は従来の金融サービスにアクセスできず、経済的な機会を享受することが難しい状況にあります。DeFiは、この問題を解決するための革新的なソリューションを提供します。

  • 簡単なアクセス
    DeFiプラットフォームは、銀行口座やクレジットスコアを必要とせず、インターネット接続があれば誰でも利用できます。これにより、銀行口座を持たない人々も簡単に金融サービスにアクセスできるようになります。
  • 低コスト
    DeFiは従来の金融機関に比べて手数料が低いため、コストを気にせずに利用できます。これは、特に低所得者層にとって大きなメリットとなります。

2. グローバルな金融包摂の促進

DeFiは、地理的な制約を超えてグローバルな金融包摂を実現します。以下のような点で、DeFiは金融包摂を促進します。

  • 国境を越えた取引
    DeFiはブロックチェーン技術を基盤としており、国境を越えた取引が容易です。これにより、異なる国に住む人々が自由に取引を行い、グローバルな経済活動に参加できます。

  • 多様な金融サービス
    DeFiは、貸付、保険、貯蓄、取引など、さまざまな金融サービスを提供します。これにより、利用者は自分のニーズに合ったサービスを選択し、経済的な自立を図ることができます。

3. 具体的な事例

  • Microfinance Platforms: DeFiベースのマイクロファイナンスプラットフォームは、小規模な貸付を提供し、銀行口座を持たない人々がビジネスを始めたり、生活費を補ったりするのに役立ちます。例えば、CeloやKivaのようなプラットフォームがこれに該当します。

  • Remittances: DeFiを利用した送金サービスは、海外で働く人々が母国に送金する際の手数料を大幅に削減します。これにより、送金額が増え、受取人の生活水準が向上します。

4. 持続可能な開発目標(SDGs)への貢献

 DeFiは、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成にも寄与します。特に、「貧困をなくそう」(SDG 1)や「全ての人に平等で質の高い教育を提供する」(SDG 4)といった目標の達成に貢献する可能性があります。

 DeFiは、銀行口座を持たない人々にも金融サービスを提供し、グローバルな金融包摂を促進する重要な技術です。インターネット接続さえあれば誰でも利用可能であり、低コストで多様な金融サービスにアクセスできるため、経済的な自立を支援します。DeFiを活用することで、より多くの人々が経済活動に参加し、持続可能な開発目標の達成に貢献できるでしょう。

透明性と信頼性の向上

 DeFiはブロックチェーン技術を利用しており、取引履歴や契約内容が公開されているため、透明性が高く信頼性があります。以下に、DeFiがどのようにして透明性と信頼性を向上させるかについて詳しく説明します。

1. 取引履歴の公開

 DeFiプラットフォームは、ブロックチェーン上で動作しており、すべての取引は公開されます。ブロックチェーンは分散型台帳であり、誰でも取引履歴を確認することができるため、不正行為や改ざんが非常に困難です。

  • リアルタイムでの取引確認
    取引がリアルタイムでブロックチェーンに記録されるため、ユーザーは自分の取引状況をいつでも確認できます。これにより、透明性が確保され、取引の信頼性が向上します。
  • 改ざん防止
    ブロックチェーンの特性上、一度記録されたデータは改ざんがほぼ不可能です。これにより、取引履歴の信頼性が保証され、不正行為を防止します。

2. 契約内容の公開

 DeFiでは、スマートコントラクトを利用して金融取引が行われます。スマートコントラクトはプログラムコードとしてブロックチェーン上に公開されており、誰でもその内容を確認することができます。

  • 条件の明確化
    スマートコントラクトは、契約の条件を明確にし、自動的に実行します。これにより、契約内容が曖昧になったり、意図的に変更されたりするリスクを防ぎます。

  • 自動実行
    スマートコントラクトは、プログラムされた条件が満たされた場合に自動的に実行されます。これにより、仲介者を介さずに信頼性の高い取引が可能となります。

3. 監査と検証

 DeFiプロトコルは、公開されたコードを第三者によって監査および検証されることが一般的です。これにより、スマートコントラクトの安全性と信頼性がさらに向上します。

  • セキュリティ監査
    独立したセキュリティ監査機関がスマートコントラクトのコードを精査し、脆弱性やバグがないかを確認します。これにより、ユーザーは安心してプラットフォームを利用できます。

  • コミュニティによる監視
    DeFiコミュニティは活発であり、多くの開発者やユーザーがプロトコルの動作を監視しています。コミュニティによる継続的な監視は、セキュリティの強化に寄与します。

4. 信頼性の確保

 DeFiの透明性と信頼性は、従来の中央集権型金融機関に対する重要な優位性です。以下の点で信頼性が確保されます。

  • 仲介者の排除
    仲介者が存在しないため、取引が迅速かつ低コストで行われます。また、仲介者の不正行為やミスのリスクも排除されます。

  • ユーザーの自己管理
    ユーザーは自分の資産を自分で管理できるため、第三者に依存せずに安全に取引を行うことができます。

具体的な事例

  • Uniswap: Uniswapは、分散型取引所(DEX)として、すべての取引履歴をブロックチェーン上で公開しています。ユーザーは取引の透明性と信頼性を享受しながら、仲介者なしで資産を交換できます。

  • MakerDAO: MakerDAOのDAIは、完全に透明なスマートコントラクトによって管理されており、担保の状況やシステムの健全性をリアルタイムで確認できます。

 DeFiはブロックチェーン技術を活用することで、取引履歴や契約内容の透明性を確保し、高い信頼性を提供します。リアルタイムでの取引確認、スマートコントラクトの公開、第三者による監査などを通じて、ユーザーは安心して金融サービスを利用することができます。

手数料の削減

 DeFiは、従来の金融システムに比べて仲介者が不要なため、取引手数料が低く抑えられます。これにより、ユーザーはコストを削減できます。この点について、具体的な仕組みとメリットを詳しく説明します。

1. 仲介者の排除

 従来の金融システムでは、銀行や証券会社などの仲介者が取引を管理し、そのサービスに対して手数料を徴収します。一方、DeFiではスマートコントラクトを使用することで、仲介者なしで取引が自動的に実行されます。

  • スマートコントラクトによる自動化
    スマートコントラクトは、プログラムされた条件が満たされると自動的に実行されるため、仲介者が不要です。これにより、仲介手数料が削減され、取引コストが低く抑えられます。

2. 取引手数料の削減

 DeFiプラットフォームでは、従来の金融機関に比べて取引手数料が大幅に低く設定されています。以下にその具体的な理由を説明します。

  • ネットワーク手数料のみ
    DeFiの取引には、主にブロックチェーンネットワークの使用料(ガス代)がかかります。この手数料はネットワークの運用コストをカバーするものであり、仲介者の手数料と比較して低いことが多いです。

  • 競争的な市場
    DeFi市場は非常に競争的であり、さまざまなプラットフォームがユーザーを引き付けるために手数料を抑えています。これにより、ユーザーは低コストで高品質のサービスを利用できます。

3. 利便性の向上

 低い取引手数料により、ユーザーはより頻繁に取引を行うことができ、資産運用の利便性が向上します。また、小額の取引でもコストが抑えられるため、特に少額投資家にとってメリットが大きいです。

4. 具体的な事例

  • Uniswap
    Uniswapは、流動性プールを使用して取引を行う分散型取引所(DEX)です。取引手数料は0.3%と低く、流動性提供者に分配されます。このシステムにより、ユーザーは低コストで取引を行うことができます。

  • Compound
    Compoundは、ユーザーが暗号資産を貸し借りするプラットフォームで、利息の支払いと受け取りが自動化されています。貸し手と借り手の間で直接取引が行われるため、銀行のような仲介手数料が発生しません。

5. 手数料の透明性

 DeFiプラットフォームでは、手数料が明確に表示され、ユーザーが事前にコストを把握できるため、取引の透明性が高まります。これにより、ユーザーは予測可能なコストで安心して取引を行うことができます。

 DeFiは、仲介者が不要なため、取引手数料が低く抑えられ、ユーザーはコストを削減できます。スマートコントラクトの自動化、ネットワーク手数料の低さ、競争的な市場環境により、DeFiは低コストで高品質な金融サービスを提供します。これにより、特に少額投資家や頻繁に取引を行うユーザーにとって、大きなメリットとなります。

イノベーションの促進

 DeFiはオープンソースの技術を基盤としており、新しい金融サービスやプロダクトの開発が容易です。これにより、革新的な金融ソリューションが次々と誕生しています。以下に、DeFiがどのようにしてイノベーションを促進するかについて詳しく説明します。

1. オープンソースの技術

 DeFiはブロックチェーン技術を基盤としており、多くのプロジェクトがオープンソースで開発されています。これにより、以下の利点が生まれます。

  • アクセスの自由
    開発者は既存のコードを自由に利用し、新しいプロジェクトを迅速に構築できます。これにより、開発コストと時間が削減されます。

  • コミュニティの協力
    オープンソースプロジェクトは、グローバルな開発者コミュニティによって支えられており、バグの修正や新機能の追加が迅速に行われます。コミュニティの知識と経験が集結することで、プロジェクトの品質と信頼性が向上します。

2. 新しい金融サービスの開発

 DeFiのオープンな性質により、多種多様な金融サービスが開発されています。以下はその具体例です。

  • 分散型取引所(DEX)
    UniswapやSushiSwapなどのDEXは、ユーザーが仲介者なしで直接取引を行えるプラットフォームを提供します。これにより、取引の透明性と効率性が向上します。

  • レンディングプラットフォーム
    AaveやCompoundなどのプラットフォームは、ユーザーが暗号資産を貸し借りするサービスを提供し、利息を得ることができます。これにより、資産の効率的な運用が可能となります。

  • 保険プロトコル
    Nexus MutualやCover Protocolなどの保険プロトコルは、スマートコントラクトを利用して保険サービスを提供します。ユーザーは特定のリスクに対する保険を購入し、実際に損害が発生した場合に補償を受けることができます。

3. 柔軟性と拡張性

 DeFiのプロジェクトは、スマートコントラクトを利用しており、非常に柔軟で拡張性があります。新しいプロダクトやサービスを迅速に導入でき、既存のプロジェクトに容易に統合することができます。

  • モジュール式の設計
    DeFiプロジェクトは、多くの場合モジュール式の設計を採用しており、新しい機能を簡単に追加できます。これにより、プロジェクトは継続的に進化し、ユーザーのニーズに対応することができます。

  • 相互運用性
    DeFiプロジェクトは、異なるプラットフォーム間での相互運用性を重視しています。これにより、ユーザーは複数のサービスをシームレスに利用でき、資産の移動や取引が容易になります。

4. イノベーションの具体例

  • Yield Aggregators
    Yearn.Financeは、ユーザーの資産を最も高い利回りが得られるDeFiプラットフォームに自動的に配置するサービスを提供します。これにより、ユーザーは最大のリターンを得ることができます。

  • Synthetic Assets
    Synthetixは、暗号資産を担保にして合成資産を発行するプラットフォームです。これにより、ユーザーは株式やコモディティなどの伝統的な資産に投資することができます。

  • Prediction Markets
    Augurは、ユーザーが未来のイベントに対して予測を行い、その結果に基づいて報酬を得ることができるプラットフォームです。これにより、市場の効率性が向上し、ユーザーに新しい投資機会を提供します。

 DeFiはオープンソースの技術を基盤としており、新しい金融サービスやプロダクトの開発が容易です。これにより、革新的な金融ソリューションが次々と誕生し、金融市場全体の進化を促進しています。開発者コミュニティの協力、柔軟性と拡張性、そして多種多様な新しいサービスの導入により、DeFiは持続的なイノベーションの源となっています。

DeFiのリスクと課題

スマートコントラクトの脆弱性

 スマートコントラクトにはバグやセキュリティホールが存在する可能性があります。これが悪用されると、資金が失われるリスクがあります。このセクションでは、スマートコントラクトの脆弱性について詳しく説明し、リスクを最小限に抑えるための対策について考察します。

1. スマートコントラクトの脆弱性の種類

 スマートコントラクトの脆弱性にはさまざまな種類があります。以下は一般的な脆弱性の例です。

  • リプレイ攻撃
    攻撃者が以前に行われたトランザクションを再度実行することで、資金を不正に引き出す手法です。

  • リントランシー攻撃
    スマートコントラクトが外部コールを行う際に再帰的に呼び出されることで、意図しない動作が発生し、資金が盗まれる可能性があります。

  • 整数オーバーフローおよびアンダーフロー
    数値計算におけるバグで、これを悪用することで資産の移動が不正に行われることがあります。

  • タイムスタンプ依存性
    スマートコントラクトがブロックのタイムスタンプに依存している場合、悪意のあるマイナーがタイムスタンプを操作し、契約の動作を不正に制御する可能性があります。

2. 有名な事例

 スマートコントラクトの脆弱性が実際に悪用された事例はいくつか存在します。

  • The DAOハッキング事件(2016年)
    分散型自律組織(DAO)のスマートコントラクトにリントランシー攻撃が仕掛けられ、約6000万ドル相当のETHが盗まれました。この事件はEthereumコミュニティに大きな影響を与え、EthereumとEthereum Classicの分岐を引き起こしました。

  • Parityウォレットバグ(2017年)
    Parityウォレットのスマートコントラクトにバグが存在し、複数のウォレットが凍結され、約1億5千万ドル相当のETHが失われました。

3. リスクを最小限に抑える対策

 スマートコントラクトの脆弱性によるリスクを最小限に抑えるためには、以下の対策が重要です。

  • コードの監査と検証
    専門のセキュリティ会社によるスマートコントラクトの監査と検証が必要です。これにより、潜在的なバグや脆弱性が発見され、修正される可能性が高まります。

  • 形式手法による検証
    形式手法を用いてスマートコントラクトの正確な動作を証明することで、バグや脆弱性の存在を排除します。

  • バグ報奨金プログラム
    バグ報奨金プログラムを導入し、開発者コミュニティからの協力を得て脆弱性を発見・修正します。

  • 段階的なデプロイ
    新しいスマートコントラクトは、最初に少量の資金でテストされるべきです。これにより、潜在的な問題が発見されても影響を最小限に抑えることができます。

  • セキュリティアップデートの適用
    スマートコントラクトのコードを定期的にレビューし、セキュリティアップデートを適用することで、新たな脆弱性の発見に対応します。

 スマートコントラクトにはバグやセキュリティホールが存在する可能性があり、これが悪用されると資金が失われるリスクがあります。DeFiプロジェクトは、コードの監査や形式手法による検証、バグ報奨金プログラムの導入などを通じて、これらのリスクを最小限に抑える努力を続けています。ユーザーもまた、利用するプロジェクトのセキュリティ対策について十分に理解し、慎重に取引を行うことが重要です。

規制の不確実性

 DeFiは比較的新しい技術であり、各国の規制が追いついていない部分があります。規制の変更により、サービス提供が制限されるリスクがあります。このセクションでは、DeFiにおける規制の不確実性とその影響について詳しく説明します。

1. 規制の現状

 DeFiは分散型の特性を持つため、従来の金融システムと異なり、中央集権的な管理主体が存在しません。このため、既存の金融規制が直接適用されない場合があります。しかし、多くの国や地域では、DeFiの急速な成長に対応するための新たな規制枠組みが検討されています。

  • 米国
    米国では、証券取引委員会(SEC)や商品先物取引委員会(CFTC)がDeFiプロジェクトに関心を持っています。特に、トークンの発行や取引が証券法に該当するかどうかが注目されています。

  • 欧州連合(EU)
    EUでは、暗号資産に関する包括的な規制「MiCA(Markets in Crypto-Assets)」が提案されており、これによりDeFiプロジェクトも対象となる可能性があります。

  • アジア
    アジア各国でも、DeFiに対する規制が進行中です。例えば、中国は暗号資産取引を厳しく規制しており、韓国も規制強化の動きを見せています。

2. 規制の不確実性による影響

 規制の不確実性は、DeFiプロジェクトおよびユーザーにさまざまな影響を及ぼす可能性があります。

  • サービスの提供制限
    規制の変更により、一部のDeFiサービスが特定の地域で提供できなくなる可能性があります。これは、プロジェクトの運営に大きな影響を与えるだけでなく、ユーザーのアクセスにも制限をもたらします。

  • 法的リスクの増大
    DeFiプロジェクトの運営者やユーザーが規制に違反するリスクが高まります。これにより、法的な問題が発生し、罰金やその他の制裁を受ける可能性があります。

  • 市場の不安定化
    規制の不確実性は、市場の信頼性を損ない、価格のボラティリティを引き起こすことがあります。これにより、投資家のリスクが増大し、市場の安定性が脅かされます。

3. リスクを最小限に抑えるための対策

 DeFiプロジェクトとユーザーは、規制の不確実性に対処するためにいくつかの対策を講じることが重要です。

  • 法的アドバイスの活用
    専門の法的アドバイザーを雇用し、最新の規制動向を常に把握することが重要です。これにより、規制に準拠した運営を行うことができます。

  • 規制対応の準備
    プロジェクトは、将来的な規制変更に対応できるように柔軟な運営体制を整える必要があります。これには、コンプライアンスプログラムの導入やKYC(顧客確認)プロセスの実施が含まれます。

  • 分散型ガバナンスの強化
    プロジェクトのガバナンスを分散化することで、規制の影響を分散し、個々の運営者へのリスクを軽減することができます。コミュニティ主導のガバナンスは、規制に対する柔軟な対応を可能にします。

  • 国際協力の推進
    DeFiプロジェクトは、国際的な規制調和に向けた協力を推進し、各国の規制当局との対話を重視するべきです。これにより、規制環境の改善とプロジェクトの持続可能な発展が期待できます。

 DeFiは比較的新しい技術であり、規制の不確実性が存在します。規制の変更により、サービス提供が制限されるリスクがあり、プロジェクトとユーザーに法的リスクや市場の不安定化をもたらす可能性があります。しかし、適切な対策を講じることで、これらのリスクを最小限に抑え、持続可能な運営を実現することができます。

流動性リスク

 DeFiプラットフォームに十分な流動性がない場合、取引が成立しにくくなったり、価格が大きく変動するリスクがあります。このセクションでは、DeFiにおける流動性リスクについて詳しく説明し、その影響と対策について考察します。

1. 流動性リスクの概要

 流動性リスクとは、DeFiプラットフォームにおける資産の売買が円滑に行われず、取引が成立しにくくなる、または資産価格が大きく変動するリスクを指します。流動性が低い場合、以下のような問題が発生します。

  • 取引の成立が困難
    売買の注文に対して適切な相手が見つからない場合、取引が成立しにくくなります。これにより、ユーザーが希望する価格で取引を行えない可能性があります。

  • 価格の急激な変動
    流動性が低い市場では、少量の取引でも価格が大きく変動することがあります。これにより、市場価格が不安定になり、ユーザーが予期しない損失を被るリスクが増大します。

2. 流動性リスクの影響

 流動性リスクは、DeFiプラットフォームおよびユーザーにさまざまな影響を与えます。

  • 取引コストの増加
    流動性が低い市場では、スプレッド(買値と売値の差)が広がり、取引コストが増加します。これにより、ユーザーが資産を売買する際のコストが高くなります。

  • 価格操作のリスク
    流動性が低い市場では、悪意のあるトレーダーが価格を操作することが容易になります。これにより、市場の公平性が損なわれ、一般ユーザーが不利益を被る可能性があります。

  • 投資家の信頼低下
    流動性リスクが高まると、投資家の信頼が低下し、DeFiプラットフォームから資金が流出する可能性があります。これにより、プラットフォーム全体の成長と発展が阻害されます。

3. 流動性リスクを軽減するための対策

 DeFiプラットフォームとユーザーは、流動性リスクを軽減するためにいくつかの対策を講じることが重要です。

  • 流動性プールの拡充
    プラットフォームは流動性提供者(LP)を引き付けるために、報酬制度を導入することが有効です。例えば、UniswapやSushiSwapのように、流動性を提供するユーザーに取引手数料の一部を分配することで、流動性を高めることができます。

  • インセンティブプログラム
    流動性提供者に対してインセンティブを提供することで、流動性の確保を促進します。これには、独自トークンの発行や追加報酬の提供が含まれます。

  • 多様な資産の取扱い
    プラットフォームは、多様な資産を取り扱うことで、流動性を分散させ、特定の資産に依存しない健全な市場を構築します。これにより、特定の資産の流動性リスクを低減できます。

  • マーケットメイカーの活用
    マーケットメイカーを活用することで、常に一定の流動性を提供し、市場の安定性を確保します。マーケットメイカーは、取引の仲介を行い、スプレッドを狭める役割を果たします。

4. 具体的な事例

  • Uniswap
    Uniswapは、流動性プールを使用してユーザーが資産を預け入れ、取引を行う分散型取引所です。流動性提供者は、取引手数料の一部を報酬として受け取るため、多くのユーザーが流動性を提供し、市場の流動性が高まります。

  • Aave
    Aaveは、貸付プラットフォームとして、流動性提供者が資産を預け入れ、借り手がその資産を借りることができます。利息の支払いによって流動性提供者にインセンティブを与え、流動性を確保しています。

 流動性リスクは、DeFiプラットフォームにとって重要な課題の一つです。十分な流動性がない場合、取引の成立が困難になり、価格が大きく変動するリスクがあります。しかし、流動性プールの拡充、インセンティブプログラムの導入、多様な資産の取扱い、マーケットメイカーの活用などの対策を講じることで、流動性リスクを軽減し、健全な市場を維持することが可能です。

市場のボラティリティ

 暗号資産市場は非常にボラティリティが高く、価格変動リスクが大きいです。これにより、資産価値が急激に変動する可能性があります。このセクションでは、市場のボラティリティとその影響について詳しく説明し、リスクを管理するための方法について考察します。

1. ボラティリティの原因

暗号資産市場のボラティリティの原因は複数ありますが、以下の要因が主要なものです。

  • 市場の規模が小さい
    伝統的な金融市場に比べて、暗号資産市場はまだ規模が小さく、大口の取引が価格に大きな影響を与えることがあります。

  • 投機的取引の増加
    多くの投資家が短期的な利益を狙って投機的に取引を行うため、価格が急激に変動することがよくあります。

  • ニュースとメディアの影響
    暗号資産に関するニュースやメディアの報道が市場に大きな影響を与えることがあります。例えば、規制の変更や著名人の発言が価格に影響を与えることがあります。

  • 流動性の低さ
    特定の時間帯や取引所によっては流動性が低く、少量の取引でも価格が大きく変動することがあります。

2. ボラティリティの影響

 市場のボラティリティは、暗号資産を保有する投資家やDeFiプラットフォームに以下の影響を与えます。

  • 投資リスクの増加
    資産価値が急激に変動するため、投資家は大きな損失を被るリスクがあります。これは、特に短期的な投資家にとって大きなリスクとなります。

  • 担保不足のリスク
    DeFiプラットフォームでの貸付や借入において、担保として提供される暗号資産の価値が急落するリスクがあります。これにより、借入ポジションが清算される可能性が高まります。

  • 取引コストの増加
    ボラティリティが高い市場では、スプレッドが広がり、取引コストが増加することがあります。これにより、取引の効率性が低下します。

3. リスク管理の方法

 市場のボラティリティを管理するためには、以下の方法が有効です。

  • 分散投資
    複数の暗号資産や伝統的な資産に分散して投資することで、特定の資産の価格変動リスクを分散します。これにより、ポートフォリオ全体のリスクを低減できます。

  • ステーブルコインの活用
    ボラティリティの高い暗号資産の代わりに、価値が安定しているステーブルコインを利用することで、価格変動リスクを回避します。

  • ヘッジ戦略の実施
    先物やオプションなどのデリバティブを利用して、価格変動リスクをヘッジすることができます。これにより、予期しない価格変動からポートフォリオを保護します。

  • リスク管理ツールの利用
    DeFiプラットフォームや取引所が提供するリスク管理ツールを活用し、ポジションの監視や自動清算設定を行うことで、損失を最小限に抑えることができます。

4. 具体的な事例

  • MakerDAOのDAI
    MakerDAOは、ETHを担保としてステーブルコインであるDAIを発行します。価格が安定しているため、ボラティリティの影響を受けにくく、リスク管理に役立ちます。

  • Yearn.Finance
    Yearn.Financeは、複数のDeFiプラットフォームに分散して資産を運用し、リスクを分散します。また、利回りを最大化するための自動化された戦略を提供します。

 暗号資産市場は非常にボラティリティが高く、価格変動リスクが大きいため、投資家やDeFiプラットフォームにとって重要なリスク管理が必要です。分散投資、ステーブルコインの活用、ヘッジ戦略の実施、リスク管理ツールの利用などを通じて、価格変動リスクを最小限に抑えることが可能です。

DeFiの始め方

ウォレットの準備

 DeFiを利用するためには、暗号資産ウォレットが必要です。MetaMaskやTrust Walletなどのウォレットを作成し、初期設定を行う手順について詳しく説明します。

1. ウォレットの選択

 まず、DeFiの利用に適したウォレットを選びます。代表的なウォレットには以下のようなものがあります。

  • MetaMask
    MetaMaskは、ブラウザ拡張機能およびモバイルアプリとして利用できる人気のウォレットです。EthereumベースのDeFiプラットフォームと互換性があり、ユーザーフレンドリーなインターフェースを提供します。

  • Trust Wallet
    Trust Walletは、Binanceが提供するモバイルウォレットで、幅広い暗号資産をサポートしています。セキュリティが高く、使いやすい設計が特徴です。

  • Coinbase Wallet
    Coinbase Walletは、Coinbaseが提供する独立型ウォレットで、DeFiアプリケーションと簡単に連携できます。ユーザーは自分の秘密鍵を完全に管理できます。

2. ウォレットの作成と初期設定

 選んだウォレットの作成と初期設定を行います。以下に、MetaMaskを例にした手順を示します。

  • MetaMaskのインストール
    MetaMaskをインストールするには、公式サイト(https://metamask.io/)にアクセスし、ブラウザ拡張機能またはモバイルアプリをダウンロードします。

  • 新しいウォレットの作成
    インストール後、アプリを開き、「Create a Wallet」を選択します。次に、パスワードを設定し、ウォレットを保護します。

  • シードフレーズの保存
    シードフレーズ(秘密のバックアップフレーズ)が表示されるので、これを安全な場所に記録します。シードフレーズはウォレットの復元に必要であり、他人に知られないように注意します。

  • ウォレットの確認
    シードフレーズを再入力して確認します。このステップは、ユーザーがシードフレーズを正しく保存したことを確認するためのものです。

  • ウォレットの設定完了
    これでウォレットの作成と初期設定が完了します。ウォレットアドレスが表示され、暗号資産の受け取りや送金ができるようになります。

3. ウォレットのセキュリティ強化

 ウォレットのセキュリティを強化するために、以下の対策を講じます。

  • 2段階認証の設定
    可能であれば、ウォレットアプリで2段階認証を設定します。これにより、不正アクセスのリスクを低減できます。

  • 秘密鍵の安全な保管
    秘密鍵やシードフレーズを安全な場所に保管し、オンラインで共有しないようにします。これにより、ハッキングやフィッシング攻撃から資産を保護できます。

  • 定期的なバックアップ
    ウォレットのバックアップを定期的に行い、デバイスの紛失や故障に備えます。

4. ウォレットへの資金追加

 ウォレットを作成したら、次に暗号資産をウォレットに追加します。

  • 取引所からの送金
    既存の暗号資産取引所(例:Binance、Coinbase)からウォレットに資金を送金します。取引所で「Withdraw」または「送金」機能を利用し、ウォレットアドレスを指定して資金を送ります。

  • 購入方法
    ウォレット内で暗号資産を直接購入することも可能です。一部のウォレットアプリは、クレジットカードやデビットカードでの購入機能を提供しています。

 DeFiを利用するためには、信頼性の高い暗号資産ウォレットが必要です。MetaMaskやTrust Walletなどのウォレットを選び、適切な初期設定とセキュリティ対策を講じることで、安全かつ効率的にDeFiプラットフォームを利用できます。ウォレットへの資金追加もスムーズに行い、DeFiエコシステムの様々なサービスを活用しましょう。

取引所での暗号資産の購入

 DeFiを利用するためには、暗号資産が必要です。暗号資産を購入するには、中央集権型取引所(CeFi)や分散型取引所(DEX)を利用します。以下に、代表的な取引所での暗号資産の購入方法を説明します。

1. 中央集権型取引所(CeFi)での購入

 中央集権型取引所(CeFi)は、従来の金融機関のように取引を仲介するプラットフォームです。信頼性が高く、ユーザーフレンドリーなインターフェースを提供しています。以下に、代表的なCeFiでの購入手順を示します。

  • Binanceでの購入手順
    1. アカウント作成
    2. 本人確認(KYC)
      • アカウント作成後、本人確認(KYC)手続きを行います。身分証明書や住所証明書をアップロードし、確認が完了するまで待ちます。

    3. 入金
      • 銀行振込やクレジットカードを利用して、アカウントに法定通貨を入金します。入金方法は地域によって異なりますので、Binanceのガイドを参照してください。

    4. 暗号資産の購入
      • 入金が完了したら、取引画面に移動し、購入したい暗号資産(例:イーサリアム、ETH)を選択します。法定通貨で暗号資産を購入する注文を出します。

    5. ウォレットへの送金
      • 購入した暗号資産を自分のウォレット(例:MetaMask)に送金します。取引所の「Withdraw」機能を使用し、ウォレットアドレスを入力して送金します。

  • Coinbaseでの購入手順
    1. アカウント作成
    2. 本人確認(KYC)
      • アカウント作成後、本人確認(KYC)手続きを行います。身分証明書や住所証明書をアップロードし、確認が完了するまで待ちます。

    3. 入金
      • 銀行振込やクレジットカードを利用して、アカウントに法定通貨を入金します。入金方法は地域によって異なりますので、Coinbaseのガイドを参照してください。

    4. 暗号資産の購入
      • 入金が完了したら、取引画面に移動し、購入したい暗号資産(例:イーサリアム、ETH)を選択します。法定通貨で暗号資産を購入する注文を出します。

    5. ウォレットへの送金
      • 購入した暗号資産を自分のウォレット(例:MetaMask)に送金します。取引所の「Send」機能を使用し、ウォレットアドレスを入力して送金します。

2. 分散型取引所(DEX)での購入

 分散型取引所(DEX)は、中央集権的な管理者なしでピアツーピアの取引を行うプラットフォームです。以下に、代表的なDEXでの購入手順を示します。

  • Uniswapでの購入手順
    1. ウォレット接続
    2. 取引ペアの選択
      • 購入したい暗号資産(例:イーサリアム、ETH)と交換する資産(例:USDT、DAI)を選択します。

    3. 注文の作成
      • 交換する金額を入力し、取引の詳細を確認します。スワップの実行前に、取引手数料(ガス代)も確認します。

    4. スワップの実行
      • 「Swap」ボタンをクリックして、取引を実行します。ウォレットの承認が必要な場合は、ウォレット内で承認します。

    5. ウォレットに暗号資産を確認
      • 取引が完了すると、ウォレットに購入した暗号資産が反映されます。

 中央集権型取引所(CeFi)や分散型取引所(DEX)を利用して、DeFiで使用する暗号資産(例えばイーサリアム)を購入する方法を理解することが重要です。各取引所の手順に従い、ウォレットに暗号資産を追加することで、DeFiエコシステムのさまざまなサービスを活用する準備が整います。

DeFiプラットフォームの利用

 選定したDeFiプラットフォームにウォレットを接続し、貸付、取引、流動性提供などのサービスを利用します。初めての利用には、小額から始めることをお勧めします。以下に、代表的なDeFiプラットフォームの利用方法を説明します。

1. DeFiプラットフォームの選定とウォレットの接続

 まず、利用したいDeFiプラットフォームを選定し、ウォレットを接続します。以下に代表的なプラットフォームの例を示します。

  • Aave: 貸付および借入プラットフォーム

  • Uniswap: 分散型取引所(DEX)

  • Compound: 貸付および借入プラットフォーム

  • SushiSwap: 分散型取引所(DEX)および流動性提供

2. ウォレットの接続

 例として、MetaMaskウォレットを使用してAaveに接続する方法を示します。

  1. Aaveの公式サイトにアクセス
  2. ウォレットの接続
    • 画面右上の「Connect Wallet」ボタンをクリックし、MetaMaskを選択します。

    • MetaMaskが自動的に起動し、ウォレット接続の承認を求められます。承認を行うと、ウォレットがAaveに接続されます。

3. サービスの利用

 ウォレットを接続したら、希望するサービスを利用します。ここでは、Aaveを例に貸付サービスの利用方法を説明します。

  • 貸付の利用方法
  1. 貸付可能な資産の確認
    • Aaveのダッシュボードで、貸付可能な資産一覧を確認します。貸付可能な資産の中から、自分が保有している資産を選びます。

  2. 資産の預け入れ
    • 貸付したい資産を選び、「Deposit」ボタンをクリックします。

    • 預け入れる金額を入力し、確認します。

    • MetaMaskでトランザクションを承認します。トランザクションが完了すると、資産がAaveのプールに預け入れられ、利息が発生します。

  3. 利息の確認と引き出し
    • ダッシュボードで利息の発生状況を確認できます。利息はリアルタイムで増加し、いつでも引き出すことが可能です。

    • 資産や利息を引き出すには、「Withdraw」ボタンをクリックし、引き出したい金額を入力します。MetaMaskでトランザクションを承認すると、資産がウォレットに戻ります。
  • 取引の利用方法
  1. 取引ペアの選択
    • 取引したいペア(例:ETH/USDT)を選択します。

  2. 取引の実行
    • 購入または売却したい金額を入力し、スワップの詳細を確認します。

    • 「Swap」ボタンをクリックして、取引を実行します。MetaMaskでトランザクションを承認します。

  3. 取引履歴の確認
    • 取引が完了すると、ウォレットに反映されます。取引履歴は、プラットフォームやウォレットのインターフェースで確認できます。
  • 流動性提供の利用方法
  1. 流動性プールの選択
    • 提供したい流動性ペア(例:ETH/DAI)を選択します。

  2. 資産の預け入れ
    • 提供したい金額を入力し、「Add Liquidity」ボタンをクリックします。

    • MetaMaskでトランザクションを承認します。トランザクションが完了すると、流動性提供者として取引手数料の一部を受け取ることができます。

4. リスク管理と小額からの開始

 初めてDeFiプラットフォームを利用する際には、小額から始めることをお勧めします。これにより、リスクを最小限に抑えながらプラットフォームの操作に慣れることができます。また、以下のリスク管理の方法を考慮してください。

  • 分散投資
    複数のプラットフォームや資産に分散して投資することで、リスクを分散します。

  • 定期的なチェック
    利用しているプラットフォームのセキュリティ状況や市場の動向を定期的にチェックし、必要に応じて対策を講じます。

  • 最新情報の取得
    プロジェクトの公式チャネルやコミュニティで最新情報を取得し、突然の変更やリスクに備えます。

 DeFiプラットフォームにウォレットを接続し、貸付、取引、流動性提供などのサービスを利用する方法を理解することが重要です。初めての利用には、小額から始めてリスクを管理しつつ、DeFiのさまざまな機能を活用しましょう。

リスク管理の方法

 DeFiの利用においては、リスク管理が重要です。適切なリスク管理を行うことで、資産を保護し、安全に取引を行うことができます。以下に、DeFiのリスク管理方法について詳しく説明します。

1. 資産の分散

 リスク管理の基本は資産の分散です。複数のプラットフォームや暗号資産に分散投資することで、特定のプラットフォームや資産に依存せず、リスクを軽減できます。

  • 複数のプラットフォームの利用
    資産を一つのDeFiプラットフォームに集中させるのではなく、複数のプラットフォームを利用します。これにより、特定のプラットフォームが問題を起こした場合のリスクを分散できます。

  • 異なる暗号資産への投資
    さまざまな暗号資産に投資することで、特定の資産の価格変動リスクを軽減します。例えば、イーサリアム(ETH)だけでなく、ビットコイン(BTC)やステーブルコイン(USDT、DAI)にも分散投資します。

2. スマートコントラクトの監査結果の確認

 スマートコントラクトにはバグや脆弱性が存在する可能性があります。利用するDeFiプラットフォームのスマートコントラクトが監査されているかどうかを確認することが重要です。

  • 監査レポートの確認
    プラットフォームの公式サイトやコミュニティで、スマートコントラクトの監査レポートを確認します。第三者による監査が行われている場合、レポートが公開されていることが多いです。

  • 信頼できる監査機関
    Quantstamp、CertiK、Trail of Bitsなどの信頼できる監査機関による監査が行われているかを確認します。これにより、スマートコントラクトの安全性が高まります。

3. 常に最新の情報を収集

 DeFiの世界は急速に進化しており、新しいリスクや機会が常に生まれています。最新の情報を収集し、適切に対応することが重要です。

  • 公式チャネルのフォロー
    利用するプラットフォームの公式ウェブサイト、ブログ、X(旧Twitter)、Telegram、Discordなどのチャネルをフォローし、最新のアップデートやセキュリティ情報を収集します。

  • コミュニティの活用
    RedditやBitcointalkなどの暗号資産コミュニティに参加し、他のユーザーの意見や経験を参考にします。これにより、新しいリスクや解決策についての情報を得ることができます。

4. リスク管理ツールの利用

 いくつかのDeFiプラットフォームや外部サービスは、リスク管理ツールを提供しています。これらのツールを利用して、ポートフォリオのリスクを監視し、適切に対応します。

  • ポートフォリオ管理ツール
    Zapper.fiやDeBankなどのツールを使用して、複数のDeFiプラットフォームでの資産を一元管理します。これにより、全体のリスク状況を把握しやすくなります。

  • リスクスコアリングツール
    DeFi ScoreやGauntletなどのリスクスコアリングツールを利用して、各プラットフォームやプロトコルのリスクレベルを評価します。これにより、リスクの高いプラットフォームを避けることができます。

5. 安全なウォレット管理

 ウォレットのセキュリティもリスク管理において非常に重要です。以下の対策を講じて、ウォレットの安全性を確保します。

  • ハードウェアウォレットの使用
    可能であれば、LedgerやTrezorなどのハードウェアウォレットを使用して、資産を安全に保管します。

  • 2段階認証の設定
    ウォレットおよび関連するアカウントに2段階認証を設定し、不正アクセスを防止します。

  • 秘密鍵の安全な保管
    秘密鍵やシードフレーズをオフラインで安全な場所に保管し、他人と共有しないようにします。

 DeFiの利用においては、リスク管理が非常に重要です。資産の分散、スマートコントラクトの監査結果の確認、最新の情報の収集、リスク管理ツールの利用、安全なウォレット管理などの対策を講じることで、リスクを最小限に抑えつつ、安全にDeFiプラットフォームを利用することができます。

DeFiの未来と展望

規制とコンプライアンスの進展

 DeFiの普及に伴い、各国の規制当局も対応を進めています。将来的には、明確な規制とコンプライアンス基準が整備されることで、DeFiのさらなる普及が期待されます。以下に、DeFiに関連する規制とコンプライアンスの現状と将来の展望について詳しく説明します。

1. 現在の規制環境

 DeFiは分散型の特性を持つため、従来の中央集権型金融システムと異なり、既存の金融規制が直接適用されない場合があります。しかし、多くの国や地域では、DeFiの急速な成長に対応するための新たな規制枠組みが検討されています。

  • 米国
    米国では、証券取引委員会(SEC)や商品先物取引委員会(CFTC)がDeFiプロジェクトに関心を持っています。特に、トークンの発行や取引が証券法に該当するかどうかが注目されています。また、金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)も、DeFiのアンチマネーロンダリング(AML)対策に関心を示しています。

  • 欧州連合(EU)
    EUでは、暗号資産に関する包括的な規制「MiCA(Markets in Crypto-Assets)」が提案されており、これによりDeFiプロジェクトも対象となる可能性があります。MiCAは、消費者保護や市場の安定性を確保するための規制を提供します。

  • アジア
    アジア各国でも、DeFiに対する規制が進行中です。例えば、中国は暗号資産取引を厳しく規制しており、韓国も規制強化の動きを見せています。シンガポールや日本などは、比較的オープンな規制環境を提供しつつも、消費者保護を重視しています。

2. 規制の進展と影響

 DeFiの規制が進展することで、いくつかのメリットと課題が生じます。

  • メリット
    • 信頼性の向上
      明確な規制とコンプライアンス基準が整備されることで、DeFiプラットフォームの信頼性が向上し、より多くのユーザーや機関投資家が参加する可能性があります。

    • 消費者保護
      適切な規制により、消費者保護が強化され、不正行為や詐欺からユーザーを守ることができます。これにより、DeFi市場全体の健全性が向上します。

    • 市場の安定性
      規制が整備されることで、市場の安定性が向上し、価格のボラティリティが低下する可能性があります。これにより、投資家が安心して取引を行える環境が整います。

  • 課題
    • 規制の複雑さ
      各国の規制が異なるため、国際的に活動するDeFiプロジェクトにとっては、複雑な規制環境に対応する必要があります。これにより、運営コストが増加する可能性があります。

    • イノベーションの抑制
      過度な規制がイノベーションを抑制するリスクもあります。新しい技術やサービスが規制の影響で導入しにくくなる可能性があります。

    • データプライバシー
      規制により、ユーザーのデータが政府機関に提供されるリスクがあるため、データプライバシーに関する懸念が生じることがあります。

3. コンプライアンスの実現方法

 DeFiプロジェクトは、規制とコンプライアンスを遵守するために、以下の対策を講じることが重要です。

  • KYC/AMLプロセスの導入
    ユーザーの本人確認(KYC)およびアンチマネーロンダリング(AML)対策を実施することで、規制を遵守します。これにより、プラットフォームの信頼性が向上します。

  • ガバナンスの分散化
    分散型自律組織(DAO)を活用し、コミュニティ主導のガバナンスを実現します。これにより、規制の変更に柔軟に対応できる体制を整えます。

  • 透明性の確保
    スマートコントラクトのコードやプロジェクトの運営状況を公開することで、透明性を確保し、規制当局やユーザーの信頼を得ます。

  • 法的アドバイスの活用
    専門の法的アドバイザーを雇用し、最新の規制動向を常に把握することで、規制に準拠した運営を行います。

 DeFiの普及に伴い、各国の規制当局も対応を進めています。将来的には、明確な規制とコンプライアンス基準が整備されることで、DeFiのさらなる普及が期待されます。適切な規制は、消費者保護や市場の安定性を向上させ、DeFiの信頼性を高めることができます。一方で、規制の複雑さやイノベーションの抑制といった課題にも注意が必要です。DeFiプロジェクトは、規制とコンプライアンスを遵守するために、適切な対策を講じることが重要です。

技術革新と新しいプロトコル

 DeFi技術は日々進化しており、新しいプロトコルやサービスが次々と登場しています。これにより、より高度で便利な金融サービスが提供されるようになるでしょう。以下に、技術革新と新しいプロトコルについて詳しく説明します。

1. 新しいプロトコルの登場

 DeFiの技術革新は、さまざまな新しいプロトコルの登場によって促進されています。以下に代表的な新しいプロトコルをいくつか紹介します。

  • Layer 2 ソリューション
    • Optimistic Rollups: イーサリアムのLayer 2ソリューションとして、取引の処理速度を大幅に向上させ、手数料を削減します。OptimismやArbitrumが代表的なプロジェクトです。

    • ZK-Rollups: Zero-Knowledge Rollups(ZK-Rollups)は、取引の証明を圧縮し、ブロックチェーンのスケーラビリティを向上させます。Matter LabsのzkSyncがこの技術を採用しています。

  • 合成資産
    • Synthetix: 暗号資産を担保にして、株式、コモディティ、法定通貨などの合成資産(synths)を発行できるプラットフォームです。これにより、ユーザーは多様な資産クラスにアクセスできます。

  • 分散型予測市場
    • Augur: 分散型予測市場のプラットフォームで、ユーザーは未来のイベントに賭けて報酬を得ることができます。これにより、市場の効率性が向上します。

  • DeFiインフラストラクチャ
    • Chainlink: 分散型オラクルネットワークで、スマートコントラクトに外部データを提供します。これにより、スマートコントラクトのユースケースが広がり、より複雑な金融サービスが実現します。

2. 技術革新のメリット

 新しいプロトコルと技術革新は、DeFiエコシステム全体にさまざまなメリットをもたらします。

  • スケーラビリティの向上
    Layer 2ソリューションやシャーディングの技術により、ブロックチェーンの取引処理能力が向上し、手数料が削減されます。これにより、ユーザーエクスペリエンスが向上します。

  • 金融サービスの多様化
    新しいプロトコルにより、合成資産、予測市場、保険など、多様な金融サービスが提供されるようになります。これにより、ユーザーは幅広い投資機会を享受できます。

  • セキュリティと信頼性の向上
    分散型オラクルや形式手法によるスマートコントラクトの検証など、技術革新はセキュリティと信頼性を向上させます。これにより、ユーザーは安心してDeFiサービスを利用できます。

  • インターオペラビリティの強化
    複数のブロックチェーン間の相互運用性が向上し、資産やデータの移動が容易になります。これにより、よりシームレスなユーザーエクスペリエンスが実現します。

3. 新しいサービスの事例

 新しいプロトコルと技術革新により、さまざまな新しいサービスが登場しています。以下に代表的な事例を紹介します。

  • Aave: フラッシュローンを提供することで、瞬時に借り入れと返済が可能なサービスを実現しています。これにより、アービトラージや清算などの複雑な取引が容易になります。

  • Yearn.Finance: 自動化された利回り最適化サービスを提供し、ユーザーの資産を最も高いリターンが得られるDeFiプラットフォームに自動的に配置します。これにより、ユーザーは効率的に資産運用ができます。

  • Balancer: 自動化されたポートフォリオマネージャーと流動性プロバイダーとして機能し、ユーザーが独自の流動性プールを作成し、リバランスすることを可能にします。

4. 未来の展望

 技術革新と新しいプロトコルの登場により、DeFiはますます高度で便利な金融サービスを提供するようになるでしょう。以下に、未来の展望をいくつか挙げます。

  • 中央銀行デジタル通貨(CBDC)との連携
    中央銀行デジタル通貨(CBDC)が導入されることで、DeFiと伝統的な金融システムとの連携が強化され、より多くのユーザーがDeFiサービスにアクセスできるようになります。

  • 自己主権型IDとデジタルアイデンティティ
    分散型ID(DID)と自己主権型アイデンティティの導入により、ユーザーのプライバシーが保護されつつ、KYC/AML要件が満たされる新しい形態の金融サービスが実現します。

  • 高度な金融デリバティブ
    デリバティブ市場の発展により、より複雑で高度な金融商品が提供されるようになります。これにより、リスク管理と投資戦略の多様化が進みます。

 DeFi技術は日々進化しており、新しいプロトコルやサービスが次々と登場しています。技術革新により、スケーラビリティの向上、金融サービスの多様化、セキュリティと信頼性の向上、インターオペラビリティの強化が進んでいます。新しいサービスの事例や未来の展望からもわかるように、DeFiはより高度で便利な金融サービスを提供する方向に向かっており、ユーザーにとって魅力的なエコシステムとなるでしょう。

伝統的金融との融合

 DeFiと伝統的な金融システムの融合が進むことで、金融業界全体の効率化が図られる可能性があります。これにより、より多くの人々が金融サービスを享受できるようになるでしょう。以下に、DeFiと伝統的金融の融合について詳しく説明します。

1. 融合の利点

 DeFiと伝統的金融の融合には多くの利点があります。

  • 効率性の向上
    DeFiの自動化されたスマートコントラクトや即時決済機能により、取引コストと時間が大幅に削減されます。これにより、伝統的な金融システムの効率が向上します。

  • 透明性の確保
    DeFiのブロックチェーン技術により、すべての取引が透明に記録され、不正行為が防止されます。これにより、金融機関間の信頼性が向上します。

  • 金融包摂の促進
    DeFiはインターネット接続があれば誰でもアクセス可能なため、銀行口座を持たない人々にも金融サービスを提供できます。これにより、金融包摂が促進され、より多くの人々が金融サービスを享受できるようになります。

  • イノベーションの推進
    DeFiと伝統的金融の融合により、新しい金融商品やサービスが開発され、イノベーションが促進されます。これにより、ユーザーはより多様な選択肢を持つことができます。

2. 融合の具体例

 DeFiと伝統的金融の融合はすでにいくつかの具体例で見られます。

  • 分散型融資と銀行業務
    一部の銀行は、DeFiプロトコルを活用して顧客に分散型融資サービスを提供しています。これにより、銀行は新しい収益源を確保し、顧客はより低コストで迅速な融資を受けることができます。

  • ステーブルコインと国際送金
    伝統的な金融機関は、ステーブルコインを利用して国際送金の効率を向上させています。ステーブルコインは法定通貨に価値を連動させており、価格の安定性を持ちながら即時決済が可能です。これにより、送金手数料の削減と送金速度の向上が実現します。

  • 資産運用とDeFi
    伝統的な資産運用会社は、DeFiプラットフォームを利用して顧客の資産を効率的に運用しています。これにより、投資家は高い利回りを享受しつつ、リスクを管理することができます。

3. 融合の課題

 DeFiと伝統的金融の融合にはいくつかの課題も存在します。

  • 規制の整備
    DeFiと伝統的金融の融合には、明確な規制とコンプライアンス基準が必要です。各国の規制当局が協力し、国際的な規制枠組みを整備することが重要です。

  • 技術的な統合
    DeFiと伝統的金融システムの技術的な統合には、高度な技術が必要です。既存の金融インフラとDeFiプラットフォームをシームレスに連携させるためには、互換性のあるシステム設計が求められます。

  • セキュリティとプライバシー
    DeFiと伝統的金融の融合により、セキュリティとプライバシーのリスクが増大します。これに対処するためには、高度なセキュリティ対策とプライバシー保護が必要です。

4. 未来の展望

 DeFiと伝統的金融の融合が進むことで、金融業界全体の効率化が図られ、より多くの人々が金融サービスを享受できるようになるでしょう。以下に、未来の展望をいくつか挙げます。

  • ハイブリッド金融サービス
    DeFiと伝統的金融の要素を組み合わせたハイブリッド金融サービスが登場するでしょう。これにより、ユーザーは両方のメリットを享受できます。

  • 中央銀行デジタル通貨(CBDC)の導入
    中央銀行デジタル通貨(CBDC)の導入により、DeFiと伝統的金融システムの連携が強化されます。これにより、金融市場全体の効率と透明性が向上します。

  • 分散型信用評価システム
    DeFi技術を利用した分散型信用評価システムが普及することで、より公正で透明な信用評価が可能となり、金融包摂がさらに進展します。

 DeFiと伝統的な金融システムの融合が進むことで、金融業界全体の効率化が図られ、より多くの人々が金融サービスを享受できるようになるでしょう。効率性の向上、透明性の確保、金融包摂の促進、イノベーションの推進など、多くの利点があります。一方で、規制の整備、技術的な統合、セキュリティとプライバシーの課題にも対応する必要があります。将来的には、ハイブリッド金融サービスやCBDCの導入により、DeFiと伝統的金融の融合が一層進展し、より多様で利便性の高い金融サービスが提供されることが期待されます。

Q&A

DeFiを始めるには何が必要ですか?

DeFiを始めるには、まず暗号資産ウォレット(例えばMetaMaskやTrust Wallet)を作成し、暗号資産を購入する必要があります。その後、ウォレットをDeFiプラットフォームに接続することで、様々な金融サービスを利用できるようになります。

DeFiの主要なリスクは何ですか?

DeFiの主要なリスクには、スマートコントラクトの脆弱性、規制の不確実性、流動性リスク、市場のボラティリティなどがあります。これらのリスクを理解し、適切な対策を講じることが重要です。

DeFiのメリットは何ですか?

DeFiのメリットには、金融サービスへのアクセス拡大、透明性と信頼性の向上、手数料の削減、イノベーションの促進などがあります。これにより、多くの人々が金融サービスを利用しやすくなります。

まとめ

アイお嬢様

分散のメリットが魅力的ね

執事くん

今後の金融はどのように変わっていくのでしょうか

 DeFiは、ブロックチェーン技術を活用して金融サービスを分散化する革新的な取り組みです。従来の金融システムに比べて透明性が高く、手数料が低いなどのメリットがあります。一方で、スマートコントラクトの脆弱性や規制の不確実性などのリスクも存在します。DeFiを利用する際には、リスク管理と情報収集を怠らず、適切な対策を講じることが重要です。未来の金融システムの一部として、DeFiはますます重要な役割を果たすことが期待されます。

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